体のコラム

玄米食のすすめ

今、自然食がブームのなか主食を白米から玄米に変えようと考えている方も増えているのではないでしょうか?今回はそんな玄米食について少しお話しようと思います。

玄米とは?(白米との違い)
玄米とは、稲から籾殻(もみがら)だけを取り除いた精米する前のお米で、白米より栄養価が高いとされています。籾殻からさらに糠(ぬか)と呼ばれる皮の部分、胚芽(はいが)と呼ばれる発芽する部分を取り除いて胚乳(はいにゅう)と呼ばれる中身の部分のみにしたものが一般的な白米となります。

玄米食の良い点・悪い点

【良い点】

■ 生活習慣の予防と改善
自律神経の働きを調節してくれるγオリザノールが含まれ、肥満や糖尿病、コレステロールの吸収を抑え、動脈硬化など生活習慣病の予防に効果がある。
■ 豊富な食物繊維
水に溶けない不溶性食物繊維が豊富に含まれており、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を活発にし、腸内の不要物を排出する事で便秘の解消にも効果がある。
※蠕動運動(ぜんどううんどう)とは、消化管などの臓器の収縮運動のこと。内容物を移動させる役割をしている。
■ 抗酸化作用
玄米に含まれるビタミンEには老化の原因になる活性酸素を抑える抗酸化作用があり、細胞の酸化・老化を防ぐ効果がある。
■ ホルモンバランスの安定
ビタミンEはホルモン分泌を正常にする働きがあると言われていて、生理不順、生理痛、PMS(月経前症候群)、更年期障害などの改善効果に繋がる。
■ 解毒作用
玄米に含まれるフィチン酸は人体に有害な重金属イオンと結合して体外に排出する解毒作用がある。
※フィチン酸は体内の必要なミネラルとも結合して排出してしまうと言われていたが、玄米のフィチン酸は既に糠のミネラルと結合したフィチンの状態で存在しているので、玄米を食べたからといってミネラルが吸収出来なくなる訳ではない。フィチンは消化の過程でフィチン酸に還元されたり再びフィチンに結合したりを繰り返し作用する。
玄米

【悪い点】

■ 食感や臭いが独特
白米のように精米されていないため炊くとパサパサしたり独特の臭みが感じられる事がある。
■ 消化不良を起こしやすい
白米と比べて皮が硬い為、胃腸が弱い方、子供、高齢の方などは消化不良や下痢などを起こしやすい。また、栄養価が高い反面、体内で上手く消化できないと栄養価をまったく発揮できずに消化器官に負担をかけるだけになる。
■ エネルギー代謝を鈍らせる
固い殻の周辺に『アブシジン酸』という細胞のエネルギー発生源であるミトコンドリアの動きを鈍くさせ、エネルギー代謝を鈍らせる植物由来ホルモンを出している。
■ 残留農薬が多い
籾殻を取り除いただけの玄米は精米された白米に比べ残留農薬の量が多く、食べ続けると毒性が少しずつ蓄積されるため、影響を受けやすい妊娠中の女性や小さな子供にはなるべく無農薬・減農薬の玄米が望ましい。

玄米の正しい食べ方
上記にあるように玄米食の良い点ばかり見てただ炊いて食べるだけだとおいしく食べ続けるのが難しいのがわかると思います。しっかりと悪い点を踏まえ、良い点を出来るだけ引き出して、おいしく食べ続けられる様に工夫するのが大事ですね。玄米の悪い点を最小限にする方法をいくつかご紹介します。

■ とにかくよく噛む
食物繊維は人間の消化酵素では消化出来ない為、よく噛むことで硬い皮を破砕し包まれた栄養素を吸収しましょう。更に咀嚼は消化酵素のアミラーゼの分泌を促し、唾液と混じり合い消化吸収が格段に良くなります。
雑穀米
■ 炊き方を工夫する(発芽させて炊く)
【1】玄米を優しく拝む様に手に挟んで擦り合せる様に洗う(ゴシゴシ洗わない様に注意)
【2】40度位のぬるま湯に6時間程浸けるor水に1日浸けておく
【3】水を捨て新しい水をやや多めで炊く
こうする事で玄米が発芽し、栄養価が上がります。また、エネルギー代謝を鈍らせる『アブシジン酸』を抑えられると同時に、玄米を柔らかく、そして豊富な栄養成分を消化吸収しやすい状態にする事が出来ます。
■ 雑穀と混ぜて食べる
無理に精米されていない玄米を食べず、五分つき・七分つき・胚芽米などある程度食べやすく精米した物に、栄養価の高い他の雑穀と混ぜて食べるという手もあります。
あわ・ひえ・きび・アマランサス・はと麦・押し麦など雑穀はバラエティーに富んでいて、味・香り・食感共にとても豊かです。

まとめ
健康管理や増進、体調不良や病の改善の為に健康食品やサプリメント、オーガニック食材などを手に取る方が多いと思います。
今の世の中にはそんな商品などが溢れていますが、価格や宣伝、人気などに惑わされることなく自分の体内環境にしっかりと目を向けることが大切です。本当に必要な、『自分』もしくは『食べさせたい人』に合った物・食べ方をしっかりと見極めなければいけませんね。

カイロプラクティック

当院で行なっているカイロプラクティックでは首や肩のコリ、腰痛などの筋骨格系の症状だけでなく、" 慢性疲労 " や消化吸収の不調、自覚症状だけで原因がはっきりとしない不定愁訴(ふていしゅうそ)の改善にも効果的です。

身体の歪みが無くなれば筋肉や神経の緊張も緩み、身体全体の血流も良くなり全身に『酸素』と『栄養』が行き届きやすくなりますが、それでもなかなか改善しにくい人、改善してもその良い状態が長くキープ出来ない人もいらっしゃいます。そういった方には骨格の調整だけでなく栄養的な観点からのアプローチも必要かも知れません。
皆さんのお身体は皆さんが食べた物で出来ています。
今回のコラムが皆さんの食生活を良い方向に変えていくきっかけになれば幸いです。

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荻窪南口整体院